Color

Book and movie

読書7「ムンクの世界」(2012年11月27日 第1刷)

東京で開催中のムンク展を観に行く前に,ムンクについて知ろうと思い,図書館で探して見つけた本を読んだ。

 

f:id:kojohigh22:20181017224221j:image

 

ムンクといえば「叫び」だが,あの絵に関する意外な事実が判明した。

 

f:id:kojohigh22:20181017222917j:image

(Wikipediaより引用)

 

頬に手を当てて叫んでいるような絵に見えるが,これは叫びに対して耳を手で覆い塞いでいる絵だということだった。

 

ムンクの絵は他にも,暗めの絵が多く,女性の裸体をモチーフにした絵も多い。

 

f:id:kojohigh22:20181017224206j:image

 

エドヴァルト・ムンク
『女・三相』1899年、リトグラフ・紙
群馬県立近代美術館

www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2016072400011/

 

女性に振り回されている時期もあり,それが絵にも影響を及ぼしていて,とても人間らしいと感じた。

 

また,ドイツがヒトラー率いるナチス政権になった時は,ナチスに関係しないよう徹底し,自宅でじゃがいもを植えて育て,食すなどしていたようだ。

 

彼の最後は,吹きさらしになった家で慢性気管支炎を拗らせて亡くなってしまったそうだ。

 

彼の絵は当時は酷評を受けていたとのことだが,それが年月を経るにつれて評価が確立していったという。

 

この「評価が確立」するまでの流れを,少し駆け足な史実を読んだが,すごく「人生」だと感じた。

 

彼は泥臭く人生を生きた1人の人間らしい男性なのだ,ということを感じた。

 

彼の絵と言うよりも,彼の作品が評価される過程や,彼のプライベートが作品にどんな影響を及ぼしているのかに興味を持った。

 

絵の構成がどうだとか,配色がどうだとか,タッチがどうのこうのと言う話よりも,作家がどんな想いでをそれを描いたのか,と言うことがとても魅力的に感じた。

 

東京でのムンク展が益々楽しみになってきた。

 

比較的,簡潔的に書かれた本だったので,他に彼に関する書籍を読んでおきたい。

 

2018年10月17日(水) 22:42